社会保障費「自然増」の謎

日経新聞の8月3日朝刊の見出しです。

政府は社会保障費の増加額を年約5000億円に抑える目安を設けた。
1兆円と言われた「自然増」を半減させるように見えるが、過去の当初予算のメドは
補正予算で骨抜きとなり歳出が膨らんだ。失敗の歴史に終止符を打てるか。

試験では、「社会保障費の内訳」が出題されています。
やや細かい話題に見えますが、実生活と連結する話題ですので注意しましょう。

平成26(2014)年のデータで

年金:56兆(4割以上;約5割) 
医療:37兆(3割以上)

この2つで、8割を越えていることに注意してください。

nenkin50percent

財務省の資料ですが、カラフルな将来が待っている…とは言いにくい現状です。

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良いインフレ、悪いインフレ?

先週の日経新聞に、「良いインフレ」「悪いインフレ」の記事が載っていたので、
改めて整理してみたいと思います。

ひとことで述べると
「良いインフレ」=景気が良いため発生する。景気が良ければ高いものを買うことに抵抗がなくなるため。
「悪いインフレ」=景気が良いから、ではなく、原料価格の上昇、円安による輸入物価上昇などによって生じる。「コストプッシュ型」とも呼ばれる。

以上のようになります。

たまたまですが、今日のCNNの記事に
「ジンバブエが通貨廃止 35,000,000,000,000,000ジンバブエドルを1ドルに両替」
という内容がありました。

これは上記2つのどちらでもなく、
「モノよりもカネの量が急激に増える」ことによって起こるインフレです。
経済が発展途上にある時に起こる、いわば「原始的」インフレと言えるかもしれません。

ジンバブエ経済は、ムガベ大統領が1990年後半から2000年代初期にかけて打ち出した土地分配などの過激な経済政策が原因で悪化の一途をたどった。日常生活の基本物資の慢性的な不足にも直面し、中銀が予算赤字を埋め合わせるため紙幣を発行し続けたためインフレが高騰。経済危機の最悪時には、物価が1日ごとに倍増する異常状態も生まれていた。

インフレといえば悪いものというイメージがあるようですが、
「良い」側面もあることを理解しておきたいものです!

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「在庫が増えると、GDPは増える」は正しい?

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在庫が増える、ということは、モノが売れていない、と推測できるので、
経済成長を測る「GDP」は減る… と思われるかもしれませんが、
答えは逆で、
「在庫が増えると、GDPは増える」が正しいです。

GDP=国内総生産 ですから、実は
在庫が増えている=生産が増えている
ということなのですね。

もう少し補足して説明しましょう。

在庫が増えるということは、「生産されたものすべてが販売されていない」
ことを意味します。

「需要<供給」 という状態です。

そこで、データ上は、かならず需要=供給となるように調整するので、
「販売できなかった在庫は、企業が買ったとみなす」
という考え方が用いられます。

これが「在庫投資」という考え方です。
在庫投資がプラス=在庫が増えている=GDP増加
在庫投資がマイナス=在庫が減っている=GDP減少
となるのです。

在庫が掃けていくことは、企業にとって大助かりなのですが、
数字上は、「景気の停滞」になるというわけです。

以下、6月1日の日経新聞の記事です。

GDPは消費、設備投資などの水準を足し上げたものだが、在庫投資については水準ではなく変化が足される。今年1~3月期の在庫投資は年換算で9700億円のマイナス。つまり在庫投資そのものは減っているのである。前の期はというと、3兆2290億円のマイナスだった。この期に比べて、今年の減り具合は小さいという意味で、統計上は1~3月期のGDPが押し上げられた。

少し理解が難しい記事ですが、要約すると、
「在庫の減り具合が小さかったので、GDPが増加した」ということになります。

在庫が減れば、それだけ売れているということだから景気が良い印なんだな!
というのは、GDPの話では「誤り」となりますので、気を付けてくださいね。

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