「在庫が増えると、GDPは増える」は正しい?

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在庫が増える、ということは、モノが売れていない、と推測できるので、
経済成長を測る「GDP」は減る… と思われるかもしれませんが、
答えは逆で、
「在庫が増えると、GDPは増える」が正しいです。

GDP=国内総生産 ですから、実は
在庫が増えている=生産が増えている
ということなのですね。

もう少し補足して説明しましょう。

在庫が増えるということは、「生産されたものすべてが販売されていない」
ことを意味します。

「需要<供給」 という状態です。

そこで、データ上は、かならず需要=供給となるように調整するので、
「販売できなかった在庫は、企業が買ったとみなす」
という考え方が用いられます。

これが「在庫投資」という考え方です。
在庫投資がプラス=在庫が増えている=GDP増加
在庫投資がマイナス=在庫が減っている=GDP減少
となるのです。

在庫が掃けていくことは、企業にとって大助かりなのですが、
数字上は、「景気の停滞」になるというわけです。

以下、6月1日の日経新聞の記事です。

GDPは消費、設備投資などの水準を足し上げたものだが、在庫投資については水準ではなく変化が足される。今年1~3月期の在庫投資は年換算で9700億円のマイナス。つまり在庫投資そのものは減っているのである。前の期はというと、3兆2290億円のマイナスだった。この期に比べて、今年の減り具合は小さいという意味で、統計上は1~3月期のGDPが押し上げられた。

少し理解が難しい記事ですが、要約すると、
「在庫の減り具合が小さかったので、GDPが増加した」ということになります。

在庫が減れば、それだけ売れているということだから景気が良い印なんだな!
というのは、GDPの話では「誤り」となりますので、気を付けてくださいね。

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